執筆者:牟田 元気(むた もとき)
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海苔は「1日2枚で医者いらず」といわれるくらい、たんぱく質、ビタミン、ミネラルが豊富に含まれた、美容にも健康にも優れた効果を期待できる食べものです。
そんな海苔も食べ過ぎるといろいろと健康に影響があるといわれています。どのくらい食べると食べすぎなの?食べる量を制限しないといけない人はいるの?こんな悩みをご一緒に解決していきましょう。
目次
海苔は食べ過ぎると私たちの健康にどのような影響があるのでしょうか?おにぎり、巻き寿司だけでなく、朝食には海苔がなくてはという方も多いでしょう。
食べ過ぎると本当に影響があるのか、ご説明していきます。
海苔の食べすぎで下痢になるということは少ないようです。
下痢の原因のひとつとして微生物があります。例えば、鶏卵などを食べて発症するサルモネラ菌などがあります。海苔にはこのような食中毒を引き起こす微生物はいないとされています。食品安全検定協会が発表している「食中毒を起こす主な微生物一覧」にも海苔は記載されていないのでまずは一安心といえるでしょう。
ただ、漢方では海苔は体を冷やす食べ物とされています。
海苔の性味は寒性なので、そのままで大量に食べると体を冷やしてしまう性質があります
引用:iKANPO
でも、体を冷やすくらいたくさん食べることはないから大丈夫というのが結論になっています。これらのことを考えると、海苔が直接下痢につながることはないといえるでしょう。
食事の時におかずが無いため海苔をメインにしてご飯を食べると必ず軟便もしくは下痢をしてしまいます。
引用:下痢のこと
日本食品標準成分表2015年版(七訂)によると、海苔には食物繊維が100gあたり36gも含まれています。この量は食物繊維が多いといわれているこんにゃくの12倍にもなります。(こんにゃくは100gあたり3g)海苔は板海苔1枚3g程度ですから、板海苔を3枚食べるとこんにゃく100g(半分)くらいの食物繊維をとることになります。
また、海苔の食物繊維は胃腸に優しい水溶性のものが多いといわれていますから、もともと胃腸を刺激することは少ないのですが、消化されにくいというデメリットもあります。ですから、疲労やストレスなどで腸が弱っている時に食物繊維をたくさん摂ると、消化不良を起こし、下痢の原因となることもあるようです。
では腹痛はどうでしょうか。結論から申しますとあるようです。
食物繊維の多い食べ物を食べて腹痛になるということはあります。特に不溶性の食物繊維をとりすぎると、食物繊維が腸内で水分を吸収して膨張し、腹痛を引き起こすことがあるといわれています。
海苔の食物繊維は水溶性のものが多く含まれていますが、不溶性の食物繊維も含まれていますので、海苔を食べ過ぎた場合は、腹痛を起こす可能性があるといえるでしょう。
あと、離乳食中期、後期、生後7~11ヶ月くらいの赤ちゃんは、胃腸などの消化器官が発育していないので、食物繊維が原因で下痢や便秘になる場合があります。この年齢の赤ちゃんに海苔を食べさせる場合は、海苔を刻むなどして食物繊維を細かくしてから与えることが必要となります。
海苔の食物繊維は先にご紹介しましたように、水溶性の食物繊維で便秘の解消に効果を発揮するといわれています。ですから、海苔の食べすぎによって便秘になるということは考えにくいといえるでしょう。ただ、先にもご紹介しましたが、体質や体調によっては便秘の原因となることもあるかもしれません。
先にもご紹介しましたが、離乳食中期から後期の赤ちゃんは食べものを噛んで小さくすることが難しいので、食物繊維が便秘の原因となる場合があるようです。この時期の赤ちゃんには細かく刻むなど、大きなままの海苔を食べさせないようにする注意が必要でしょう。
吐き気や嘔吐で食物が原因となるのは以下のようなことがあります。
食べすぎや飲みすぎなど暴飲暴食をすると、胃の粘膜に炎症がおき、胸焼けや吐き気をもよおすことがあります。
吐き気がひどくなると嘔吐してしまうということになります。
数日前から寝る前に小腹がすいて何も味の付いていない焼き海苔を大量に食べてしまってから、胃がぽっこり張って不快感があります。便はちょっと軟便気味でスッキリとは出ない感じです。
昨日は電車に乗っていて突然吐き気に襲われ、くの字になりながら自宅に帰りました…
引用:YAHOO知恵袋
どのくらいの量を食べてこのような状態になったのか分かりませんが、海苔を食べ過ぎると吐き気に襲われることがあるようです。
食あたりについては、海苔には微生物が無いとされていますから、海苔が原因となる食あたりは考えにくいでしょう。
ただ、海苔は湿気に弱いので、特に梅雨時などは海苔が傷みやすくなりますから保存方法には注意が必要でしょう。
海苔を食べ過ぎることで胃痛を招くことは少ないようです。胃痛は、唐辛子など刺激の強いものを食べ過ぎた時、ウイスキーやウォッカなどアルコール度数の高いお酒をたくさん飲んだときにおきやすいといわれています。
また、海苔には胃潰瘍を治す働きがあるといわれるフォルフィオシンという物質が含まれていますから、胃には優しい食べものといえるのではないでしょうか。
坂上良男東京工業大学名誉教授は、マウスを用いた実験で100%胃潰瘍を防ぐ結果を得ました。胃潰瘍を防ぐ成分は,ノリの細胞の中に含まれるもので、フォルフィオシンと名づけられ、今までの胃潰瘍薬とはまったく異なった働きをする物質であることがわかりました。
ただ、海苔にたくさん含まれる食物繊維は、先にもご紹介しましたように消化されにくいというデメリットがあります。体調が悪い時などは胃腸の機能も下がってしまい、消化不良を起こしやすくなります。このような時は、食べ過ぎによって胃痛が起きることもあるので注意が必要でしょう。
日本食品標準成分表2015年版(七訂)によれば、海苔のカロリーは以下のようになっています。
(100gあたり)
味付け海苔1枚、3gあたりですとカロリーは10.77kcal、干し海苔なら5.19kcal、焼き海苔も5.64kcal、この数値で考えると海苔を食べ過ぎて太るということは考えにくいでしょう。
ダイエットに用いる海苔の種類によって、ごはんが進んでしまうため、海苔ダイエットを行う際の海苔選びはとても重要なものとなります。
日本の焼き海苔なら、差し支えありませんが、韓国海苔は胡麻油と塩なのでカロリーは高いですね。
引用:YAHOO知恵袋
このような意見もありますので、カロリーが心配される韓国海苔や、味付け海苔は食べ過ぎに注意が必要でしょう。また海苔は食欲の増進につながるので、太る可能性はあるといえるでしょう。
火を加えていない生海苔や乾のりは決して消化率が良いとはいえません。
引用:浦島海苔
海苔を食べ過ぎると、消化し切れなかった海苔が排泄されて、便が黒くなるということはあるようです。特に、ストレスや疲労などで胃腸が弱っている時は、このような傾向が強くなるといえるでしょう。
では、疲れているときなど海苔を食べないほうがいいのでしょうか。実は海苔は火を通すことで消化率が良くなるといわれています。
一般の植物の細胞壁はセルロースで構成されています。海苔も植物だが、その細胞壁の骨格はキシランです。そこが焼海苔の特徴を形作る大きな秘密なのです。
キシランは乾燥状態では非常に脆くなります。だから、焼海苔の製造過程で過熱処理を施されると海苔の細胞壁はほとんどこわれてしまいます。
引用:佐藤海苔
海苔の細胞膜が消化の悪さにつながっているのですが、焼く、煮るといった火を通すことで細胞膜が壊され、消化も良くなるようです。体調が優れない、ストレスを感じているといったときは、生の乾燥海苔ではなく、焼き海苔や佃煮を食べると消化もよく、黒い便が出ることは少なくなるでしょう。
ただ、黒い便は、胃腸からの出血という重大な病気の場合があります。黒い便が何日も続く、タールのような粘着性のある便が出るといった場合は、すぐに病院などで受診することをおすすめします。
「日本人の食事摂取基準(2015年版)策定検討会」報告書では、日本人の30代女性の場合、1日の食塩摂取量を7.0g以下とされています。日本食品標準成分表2015年版(七訂)によると、板海苔(約3g)に含まれる食塩量は以下のようになっています。
もし、海苔だけで7gの食塩を摂ろうと思うと、乾燥のりの場合約470g、板海苔にして156枚食べる必要があります。これは1日の食塩量を海苔だけで摂った場合ですが、いくら食べすぎといってもこまでは食べられないのではないでしょうか。
味付け海苔の場合は塩分が3倍くらいになりますので、板海苔50枚くらいで塩分の摂取量を超えてしまいます。味付け海苔は1パック3gくらいありますから、50パックくらいで1日の塩分量を超えることになります。
味付け海苔以外の海苔に含まれる塩分は天然の塩分ですから、多少食べ過ぎても塩分を摂りすぎるといったことは起こらないといえるでしょう。
ただし、普段の食事でたくさん塩分を摂取している場合に海苔を多量に食べてしまうと、輪をかけて塩分の摂り過ぎにつながる可能性はありますので、注意は必要でしょう。
海苔の食べすぎで気になるのが甲状腺に関する病気でしょう。甲状腺の病気には甲状腺の働きによるものと形が変化するものの2種類がありますが、ここでは甲状腺の働きによる病気についてご紹介します。
【甲状腺機能亢進症】
甲状腺ホルモンの合成が多すぎると、全身の代謝が過度に高まります。
【甲状腺機能低下症】
甲状腺ホルモンの合成が少なくなると、全身の代謝が低下します。
引用:伊藤病院
海苔の食べすぎで心配されるのが、甲状腺機能低下症でしょう。甲状腺ホルモンはヨードを摂りすぎると甲状腺ホルモンの合成が少なくなり、甲状腺機能低下症を引き起こしやすくなります。
ヨードの1日の必要摂取量は、18歳以上では0.095mg~0.13mgとされています。
1μgは0.001mgですから、0.063mgになりますので、焼き海苔3枚くらいで1日の必要摂取量を越えてしまうことになります。ただ、日本人は大量のヨードを摂っても甲状腺への影響が少ないともいわれています。
海産物が豊富な日本では、1日に500~3,000μg(0.5~3mg)の大量のヨードをとっており、不足による疾患の報告はありません。 過剰についても、日本人はヨード過剰摂取に対する影響が発現しにくい民族として1日3,000ug程度をとっても、健康障害は認められていないとのことです。
引用:北光記念病院
また、大量のヨードを摂ると、一時的に甲状腺が腫れる方もいるようですが、このようなことがなければ特に気をつける必要はないともいわれています。ただ、以下のような自覚症状がある場合は、甲状腺に関する病気の疑いがあると思われますので、早めに受診されることをおすすめします。
甲状腺の病気はきちんと治療を受ければ治るとされています。また受診の際は、内分泌科など専門家を受信するほうが良いでしょう。
焼き海苔など味付けをしていない海苔にアレルギー物質はないとされています。ただ、海苔を採取する場合、エビやカニが混ざることがあるようです。もうひとつ、味付け海苔は、味付けに小麦、エビ、大豆が入っています。これらの食品にアレルギーがある場合は、味付け海苔には注意が必要でしょう。
あと、気をつけていただきたいのがヨードのアレルギーです。ヨードにアレルギー反応を起こすか方がおられるようで、ヨードのアレルギー反応が出た場合、かゆみや喉の腫れといった症状が出るようです。
このほかにはくしゃみや鼻づまりといった症状も報告されていて、ひどい場合はアナフィラキシーショックになる可能性もありますから、特に大豆やエビ、カニなどにアレルギーのある方はお気をつけください。
海苔でアレルギー症状を起こす方は少ないようですが、味付け海苔の材料、ヨードなど海苔以外でのアレルギーには注意が必要でしょう。
海苔はどのくらい食べると食べ過ぎになるのか、焼き海苔に含まれている栄養素などから考えてみます。板海苔1枚に含まれている量は以下のようになります。
まず、葉酸は上限が18歳~29歳は0.9mg、30歳~69歳が1mgとなります。板海苔は1枚約3gですから、1mgを超えない枚数を計算しました。
18歳~29歳は15枚が上限、30歳~69歳は16枚半が上限となります。あと、1日に1mg~10mg摂ると過敏症を起こし、発熱や呼吸障害を起こすといわれていますので食べすぎにはご注意ください。
次にヨードは先にもご紹介しましたが、1日の必要摂取量は、18歳以上では0.095mg~0.13mgとされています。そして、許容上限量は3mgとされています。また、日本人はヨードの過剰摂取に対する影響が発現しにくいといわれています。
これらのことから、ヨードの摂取上限量から考えると、板海苔50枚くらいが上限といえるでしょう。
塩分も先にお伝えしましたが、焼き海苔だと1日に156枚、味付け海苔でも30パックくらいで1日の摂取量を超えます。
このように見ていくと、板海苔17枚程度で葉酸の上限を超えてしまいますから、海苔の1日の上限は葉酸の上限を超えない15枚程度といえるのではないでしょうか。ただ、この上限は栄養的にしか見ていませんので、実際15枚も食べると食べ過ぎかと思われます。
胃腸の調子が悪いという時は、胃痛、下痢、腹痛、吐き気といった影響が出ることもありますから、海苔の栄養を見るなら必要摂取量をカバーするなら3枚程度、体調を見て1枚程度にとどめておく、パックに入っているもの(ここでは1/12切り×5枚として)で3パック弱~7パック強程度で留めておく方が良いのかもしれません。
栄養的に見れば、かなりの量食べても問題ないことがわかりますが、体調などによって下痢などの影響が出る出ないが左右されますので、ほどほどに食べましょう。
※板海苔1枚3g(19cm×21cm)
厚生労働省の日本人の食事摂取基準(2015年版)によると、子どもの1日のヨード摂取推奨量は以下のようになっています。
海苔には1枚あたり0.063mgのヨードが含まれていますから、1歳~2歳は4枚、3歳~5歳は5枚半、6歳~7歳までは8枚が上限。8歳~9歳も8枚、10歳~11歳は19枚、12歳~17歳は31枚が上限といえるでしょう。(こちらの上限はあくまでヨードの上限にあわせたものとなります)
葉酸でも見ていきましょう。
板海苔には葉酸が0.06mg含まれていますから、1歳~2歳は3枚、3歳~5歳は5枚、6歳~7歳までは6枚半が上限。8歳~9歳も8枚半、10歳~11歳は11枚半、12歳~17歳は15枚が上限でしょう。
この2つを見ていくと、1歳~2歳は3枚、3歳~5歳は5枚、6歳~7歳までは6枚半、8歳~9歳も8枚、10歳~11歳は11枚半、12歳~17歳は15枚が上限になるでしょう。(栄養面の上限のみを見た数値です)
ただし、大人の場合と同じく、板海苔を何枚も食べるのは食べ過ぎと言えるかと思いますので、
他の食事とのバランスを考えて、食べたとしても板海苔1枚程度(パックだと1/12切り×5枚のものを3パック弱)にとどめておくのが良いかもしれません。
子供といっても年齢によって体格によって違いがありますので、量の調節は必要でしょう。
厚生労働省日本人の食事摂取基準(2015年版)によると、妊婦さんの場合、各年齢において0.11mg付加するとされています。そして、許容上限量は2mgとされています。ですからヨードの上限では32枚ということになります。
次に葉酸でも計算してみます。葉酸は妊婦さんの場合も上限が18歳~29歳は0.9mgで15枚、30歳~69歳が1mgで16枚半となります。
葉酸のほうが上限の枚数が少ないので、妊婦さんの場合、栄養の上限のみを見た場合18歳~29歳は15枚が上限、30歳~69歳は16枚半が上限といえるでしょうが
栄養面のことを考えると、つわりで海苔しか食べられないということでなければ、板海苔を何枚も食べるのはやはり食べ過ぎなので、食べたとしても上記で示した板海苔1~3枚程度にとどめておいた方が良いかと思われます。
あと、ヨードの過剰な摂りすぎは、赤ちゃんの先天性甲状腺機能低下症の可能性があるとされていますが、数日摂りすぎたからといってこのような病気が起きるということはないようです。
日本の妊婦さんに過剰な摂取を控えたほうがいいというのは、過剰にとることにより新生児が体内で甲状腺に障害を受けた(先天性甲状腺機能低下症)のではないかという事例の研究報告からです。
引用:赤ちゃん&子育てインフォ
さらに、先にもお伝えしましたが、日本人は1日に3mgのヨードを摂っても過剰摂取による影響は起こらないといわれていますのでこのような心配は少ないといえるでしょう。ただ、妊娠12週~20週は胎児が影響を受けやすい時期とされていますから、この時期は過剰摂取や摂取不足に注意するほうがいいのではないでしょうか。
もうひとつ注意していただきたいのは外食やおやつなどです。ヨードをたくさん含む昆布を使った料理、インスタントラーメンやめんつゆなどに注意すること、そしてコンブ飴やおしゃぶりコンブなどにもヨードがたくさん含まれていますからご注意ください。
海苔と一緒に食べないほうが良いものは以下のものがあります。
特に昆布にはヨードがたくさん含まれていますので、昆布を食べる時は海苔を控えるといった工夫が必要でしょう。わかめにもたくさん含まれていますので、お味噌汁の具材にも目を向ける必要があるかもしれません。
たらやあわびなどは食べ過ぎるということは少ないでしょうが、牡蠣はとても食べやすいので、つい食べ過ぎてしまうことが多くなります。大ぶりのもの10個食べれば、0.365mgヨードを摂ることになりますから、食べすぎにはご注意ください。
先にもご紹介しましたが、日本人はヨードを摂りすぎても影響が現れにくいといわれています。ですから、数日程度ヨードを摂りすぎても、すぐに体に影響が現れるということは少ないでしょう。
日本人はヨード過剰摂取に対する影響が発現しにくい民族として1日3,000ug程度をとっても、健康障害は認められていないとのことです。
※1ug(マイクログラム)は0.001mgになりますので、3,000ugは3mgになります。
引用:北光記念病院
ただ、摂りすぎることによっていつ影響が現れるかはわかりません。普段からヨードの摂りすぎには注意しておくほうが良いのではないでしょうか。
海苔と一緒に食べたほうが良いものは、ヨードの摂りすぎを防ぐためのものです。
ヨードは海藻や魚など海のものにたくさん含まれています。ですから、意識してそれ以外のものを食べるようにするとヨードの摂りすぎを防ぐことができます。特に大豆類はヨードの排出を助ける働きがあるといわれていますから、積極的に摂るほうが良いでしょう。
このように考えると、お味噌汁にわかめを入れるというのも、ヨードの摂りすぎを防ぐために、このような組み合わせが考えられてのかもしれませんね。お魚にはヨード以外にも優れた栄養素がたくさん含まれていますし、のりや昆布にも体に良いものがたくさん含まれています。
お魚や海苔など、ヨードがたくさん含まれているものを食べる時は、大豆類を中心にバランスのとれたメニューを考えると良いのではないでしょうか。
海苔に含まれているビタミンや栄養素。
このようにたくさんのビタミンや栄養素が含まれています。そしていくつもの効果が期待できるといわれています。
ひとつずつご紹介していきます。
腸ガンを発生させる飼育過程で、バランスのとれた標準飼料を与えた対照群と2%の割合で海藻の粉末を混合した飼料を与えたラットの腸ガン発生率を比較したもので、その結果、対照群は10匹中7匹に腸ガンが発生したのに対して、アサクサノリを添加した飼料で育てた群の腸ガン発生率は、10匹中2匹にとどまるという、驚くべき腸ガン抑制効果を得ました。
これは北里大学の山本一郎先生が行った実験結果で、乳がんについても同じような好結果を得たとされています。このような好結果を得た理由として、海苔に含まれるたくさんの食物繊維が、発がん物質も排泄させたということ、ガンの原因となりやすい細胞の参加を防止する効果のあるビタミンAとCの相乗効果でないかといわれています。
先にもご紹介しましたが、海苔には胃潰瘍を治す働きがあるとされています。
マウスに人工的に胃潰瘍をつくりフォルフィオシンを腹部に注射した結果、100%マウスの胃潰瘍が治癒していました。
フォルフィオシンの胃潰瘍への効果は、一般財団法人食品産業センターが発表している報告書にも記載されていますから、その効果はヒトにも期待できると思われます。
海苔は板海苔1枚でも23kcalと低カロリーな食品で、多くの食物繊維を含んでいます。この食物繊維は食物が腸の中を通過する時間を短縮させる働きがあり、脂肪などの吸収を抑制してくれるとされています。
この働きはダイエットだけでなく、血中コレステロール、脂質の低下をもたらしダイエット効果をさらに高めるといわれています。そしてこの効果は動脈硬化の予防にもつながるとされています。
海苔にはポルフィランという物質も存在し、この物質は活性酵素除去、免疫力の活性化、乳酸菌増殖などの機能があるとされています。また、ポルフィランは海苔の約30%を占めていて、給水、保水能力はヒアルロン酸に匹敵するといわれています。
お肌の老化の原因となる活性酵素を除去する、保湿力の低下を防ぐなど、海苔には美容に高い効果を発揮する物質が多く含まれています。
海苔には鉄分、ビタミンB12、葉酸が含まれていて貧血を予防する力があるといわれています。鉄分はヘモグロビンを作るという働きがあり、ヘモグロビンは全身に酸素を運ぶ役割を持っています。
ビタミンB12と葉酸には赤血球を作る働きがあります。この2つのどちらかが不足すると悪性貧血の原因になると言われています。
海苔は、たんぱく質やミネラル、そして多くのビタミン類が含まれていて、美容にも健康にも効果を期待できる食べものです。ヨードの摂りすぎになるのではといった心配はありますが、食べ方を守っていれば摂りすぎの心配もほとんど無くすことができるでしょう。
一緒には食べないほうが良いもの、一緒に食べることでさらに効果を発揮するもの、これらを知れば、あなたも海苔の美容や健康への効果を丸ごと活用できるようになるでしょう。